先日、屋外のイベントで面白い物を発見しました。
それは、おでんをメインに販売している屋台の片隅で見かけたコチラです。
年季の入った木の樽の中央に、寸胴鍋のような物が鎮座し、周りにぎっしり氷が詰まっています。台の上にはカップと先がスプーン状になったストローが置いてあります。
何か冷たい物だということは想像できるのですが、ふたを開けてみないと何が入っているのかわかりません。
しばらく考えていたのですが、気になって仕方なかったので、販売しているおばちゃんに聞いてみました。
私「これ、何ですか?」
おばちゃん「アイス!」
まだ「買う」という意思表示をしていないのですが、おばちゃんはフタを開けてスタンバイし始めました。
気の弱い私はここで断ることが出来ず、その流れに乗るように思わず「1つお願いします」と言ってしまいました。。。
おばちゃんのいう「アイス」は、アイスクリームではないようです。ごはんを盛るようなシャモジで手際よく盛り付けてくれます。
てんこ盛りになったところで手渡してくれました。
けっこう売れているようで、もうすぐ無くなりそうです。
さっそく食べてみました。
・・・例えていうなら「甘い味のする溶けかけた雪」という感じでしょうか??
昭和30年代の子供の喜びそうな素朴な味がします。まもなく平成も幕を閉じますが、アイスの樽やおばちゃんの服装はバリバリ昭和な感じで・・・ここだけ昭和にタイムスリップしたようです。
食べながら、ふと店の裏に目をやると・・・そこにも昭和の風景が・・・
昭和なおじさんが昭和な方法で「アイス」を製造していました。木の棒を使い手動で寸胴をクルクルと回しています。
アイスを食べながら、原料や製造方法を聞いてみました。
まず、原料は”水”と”砂糖”のみだそうです。
寸胴に原料の”砂糖水”を入れ、外側の木の樽に塩をかけた氷をぎっしり埋め、フタをしてひたすらクルクル回すそうです。
ちょうどいい状態に固まるのに30分くらいかかると言っていました。その回すスピードや途中のインターバルに、おじさんなりのノウハウというかコツがあるようです。
以前、試しに機械で回したことがあったけど”うまくいかなかった。”と語ってくれました。
初めて食べたレトロなアイス。思わぬ所で、いい勉強になりました。