数年前の話になりますが、私の仕事先のデスク周りや引出しの中がゴチャゴチャで、どうにもならなくなった時期がありました。
保管か破棄か迷っている資料や書類、ほとんど使っていない文房具や、あちこちから貰ったノベルティグッズなど「とりあえず、とっておこう。」というもので溢れかえっていました。
当然、探し物の時間も多くなり、仕事の効率も悪くなっていました。
さすがに「まずい!」と思い、そのころ話題になっていた整理収納の本を読みましたが、あまりピンとこないというか、やる気がおこりませんでした。
そんな時、アマゾンのお薦めメールで紹介されたのが、こちら「佐藤可士和の超整理術」でした。
アートディレクター/クリエイティブディレクターの佐藤可士和さんの著作ですが、表紙が好みだったので、キンドル版を ’とりあえず’ 買ってみました。
(私は、シンプルな表紙の本に妙に惹かれます・・・)
佐藤さんは整理収納の専門家ではありませんので、あまり期待していなかったのですが、久しぶりの大当たり!!でした。
まず最初のカラー写真は、オフィス「サムライ」の会議室に佐藤さんがポツンと座っている写真から始まります。
大きな机に整然と並べられた椅子、それ以外は何もありません。
ページをめくると、同じ収納ケースやラックで統一された資料室、社員の方のワーキングスペースなどが紹介されています。
「すごい!」と感心したり、「いいなぁ・・・」と憧れる半面、「こんなキレイなところだと居心地はどうなんだろう?」と心配になるほどです。
それくらいインパクトがありました。
内容も理路整然としており、しかもご自身で実践し、試行錯誤された経験を書かれています。
初版が今から10年以上前の2007年9月15日なので、内容的には古い部分もありましたが、そんなささいなことはまったく気にならないほど、内容は素晴らしかったです。
(現在販売されているのは、2011年発売の文庫版とキンドル版のみです。)
夢中になって読み進み、第3章レベル1「空間」の整理術に差し掛かった(全体の3分の1くらいの所)頃には、やる気もMAXです。
本を読むのと並行して、整理も始めました。
手の付けやすい所から カバン → 机の上 → 引出しの中 と順番に整理していきました。カバンと机の上はササッとできたのですが、問題は引出しです。
誰もいないオフィスに休日出勤して、机の上や床に引出しの中の物を全部出して並べました。
そして、用意したダンボールに「引出しに戻すもの」「とりあえず保管するもの」「捨てるもの」とに分けました。
「引出しに戻すもの」はただ戻すのではなく、無印良品さんの収納用品を使って整理しました。
「とりあえず保管するもの」はダンボールに入れたまま、資料室に直行です。
1日がかりで、何とか終えることができました。
引出しの収納も自分なりに工夫して、今はこんな感じです。
この本は、家の書斎の整理にも役立っています。
整理収納について書かれた本を1冊だけ選べと言われたら、間違いなくこの本を選びます。